「住まいと健康の新事情‼ ~住環境の変化が生んだ問題~」
現代の住宅の構造や使われている建築材料は、むかしとくらべると大きくかわってきました。
また毎日の生活のなかで使っている冷暖房器や家庭用品なども、
新しい材料やしくみのものが次々につくられています。
こうした住まいを取り巻く環境の変化は、わたしたちの生活を便利に、豊かにしてくれました。
しかし、その一方で、新しい問題も生みだしているのです。
気密性の高い「現代の住宅」
むかしの日本の住宅は木造で、床にはたたみが敷かれ、ふすまや障子で部屋と部屋を仕切っていました。
こうした伝統的な住宅は、日本の高温多湿の気候にとてもあっていたものなのです。
これに対して現代の住宅はどうでしょうか。
現代では、都市に人口が集中しているため、鉄筋コンクリートの集合住宅がふえています。
工事期間が短く、しかも安価な建築方法が広まっています。
そのため、壁はコンクリートや合板、壁紙など、床はフローリングやビニールクロス、
窓はアルミサッシというつくりが多くなっています。
コンクリート壁では、湿度を調節できないどころか、じゅうぶんに乾いていない場合には、
逆に部屋の湿度を高めてしまいます。
薄い合板やフローリング、ビニール製品も湿気を吸収することはできません。
天井裏や床下も通気性が悪く、湿気がこもりやすくなっています。
また、アルミサッシは気密性が高いため、湿気や建材から放出された化学物質が、
部屋のなかにこもってしまうことになるのです。
しかしながら、現代の住宅建築技術は、むかしの伝統的な住宅の良いところを充分におぎなってくれています。
たとえば、木の柱や紙製の障子やふすま、たたみなどは、
湿気が多い時には空気中の水分を吸収し、乾燥しているときには放出して、
部屋の湿度を快適に整えることができます。
「上記のような効能は★しっくい★にも十分あります」
床下や天井にも通気のよいつくりで、湿気はこもりにくくなっていました。
「上記のような作用は★セルローズファイバー★が行ってくれます」
また室内に湿気や煙がこもっても、適度な隙間があったので、自然に外の空気との入れ換えができていたのです。
「上記のような機能は★熱交換型24時間換気システム★がはたしています」
断熱性能を高めるには、気密性も高めることは不可欠なのです。
続く