「健康住宅のモデルハウス、気持ちよかったね!」
どうやらみどりも同じことを感じていたようだ。
「健康な家ってどんな家だと思う?」
「う~ん……私は冷え性だからあたたかさかな。家が寒いと体も冷えちゃうし、風邪もひきやすくなりそう。
あたたかい家に住むと病気を予防することもできるのかもしれないね」
「なるほどな~。俺は花粉症持ちだから、空気がきれいな家かな」
暮らしの基本は家。
休息を含めれば多くの人が一番長い時間を過ごす場所だ。
その住まいの環境が健康に大きな影響を与えるのは当然とも言える。
家の状態が住む人の健康を悪くしたり、良くしたりすることもあるのだろう。
実際に、猛暑が続く日本では、屋内にいても熱中症にかかって命を落とす人もいる。
冬場にヒートショックで亡くなる高齢者も多いそうだ。
「新しく建てる家もやっぱり健康に配慮したほうがいいかな」
「家族が安心して暮らせるという意味で、家に先行投資するのもありかもね」
独身時代は家で健康になるなど考えたこともなかった。
誰かと家族になるとこうしたことも考えるようになるのかと感慨深い気持ちになる。
家で健康になるとはどういうことか、もう少し二人で話し合ってみようと晃は思った。
※このお話は一般的に寄せられる家づくりへの想いや悩みを物語風にアレンジしたものです。実在の人物や団体などとは関係ありません。